何年か前にお声がけいただいて、
ボビンレースのWSをするようになって、
単に体験ではなくて、何かモノとして使えるデザインを単発で仕上げられるといえば、やっぱりアクセサリー♡ということで、
簡単にできるもの…でも簡単ということは、誰でもすぐにできちゃうということで、非常にデリケートな分野でもあり…
デザインかぶりにヒヤヒヤしつつ、
こういうデザイン、これまでに無いよね…と、できる範囲でですけれど既存の作品に似たものが無いか調べつつ、織ったらすぐに使えるアクセサリーのデザインに取り組むようになりました。
WSではオリジナルデザインでオリジナルレシピを使用するのが基本なので、常に新作が求められるわけで、ひたすら試行錯誤な日々。
簡単な織り方でオリジナルなんて、もうデザイン出尽くしで、ありえない…というところを、刺繍糸との出会いで、なんとかオリジナル性を確保したり、新しい発想につながったり、と、勢いって大事(笑)ですネ。
そんな中で、継続的にご参加くださる方々が増えてきて、
ボビンレースのスキルアップができるといいですよね…
ということとなり、
サンプラー発想の展開もするように。
そうなってくると、たとえば、
サンプラー=ボーダーレースを織って、
愛用のハサミやバッグに結わえて飾れたらいいなぁと思うけれど、
でも、結わえる部分は見えないしグチャッとなっちゃうから
せっかく時間をかけて織るのにもったいないなぁ…
と、考えているうちに思いついたのが、
日本伝統のアイテム「こより」風なフォルムでした。
両端がレースで途中をヒモ状にひと続きで仕上げる、
これまでになかったボビンレースの形態=デザイン=アイテム
=KOYORiBBON®︎ 『こよりぼん™️』
偶然だと思いますが、一粒万倍日に、
特許庁ご担当さまが登録してくださっていました。
2020年はコロナで本当に大変な年になりましたし、
来年はその延長線上で先が見えません。
日々、不安もあります。
ですけれど、年末のこのような日に登録していただけたことをこころの支えに、今後も活動をがんばっていこうと思います。
『こよりぼん™️』は、さまざまなデザインで今後バリエーション展開予定で、まず直接お伝えできるワークショップご参加の皆さまにお披露目してまいります。
なんでこんなことをしているの?と、
聞かれたことがあるのですけれど、
以前は、単に個人的な楽しみだったボビンレースが、さまざまご縁で私なりのお役目が社会の中で与えられたように感じていて。
とりあえず元気で活動できる間は、
これまでに学ばせていただいてきたことへの感謝を込めて
何らかの形で世の中にお返しできるよう、あれこれ自分サイズでがんばっていければなぁと思っている次第です。
そのためにも、自分でデザインしてワークショップなどでお教えするパターンやプロジェクトの数々は、私の自分サイズでささやかではありますけれど、そんなご縁でつながった皆さまとの大切な大切な共有財産として育んでいければと考えております。
で、単発ワークショップで仕上がるようなデザインというのは、私の場合パッと見ただけではわからない独自の工夫やひねりは加えてあるものの
簡単=シンプルでもあることから、誰でもデザインできるよね、と思われるようなビジュアルのものも多く、似たデザインが即、流布しかねないと手芸業界の方々に折々でご心配いただき、発表するタイミングや発表の仕方には気をつけた方がいいですよetc...とアドバイスいただくことがしばしばありました。
ボビンレースの長い歴史の中でこれまでに無かったものを、
何とか思いついてカタチにするというのは、
出来上がったものの見た目がどんなに簡単で楽にパターン起こしできそうなものであっても、やっぱり、そこに至るまでに考え抜いた時間や投資はそれなりにかかっているわけで、けっこう大変なプロセスだったりすることもあるというのは、同じようなことをなさったことのある方ならご理解いただけるのではないかと思います。
それで、この、結んで飾れる『こよりぼん™️』については特許を取得したほうが…ということを勧められたりすることもあって、手芸の世界にもお詳しい弁護士さんにご相談もして、
『KOYORiBBON®︎』という名称で
ITO-TOWA独自開発のオリジナルデザイン
=シグナチャーアイテムとして、
自分でもとても自分らしいコンセプトだなと気に入ってもおりまして、商標登録するはこびとなりました。
ちなみに、読みは「こよりぼん」なので、ひらがな表記についてはトレードマークという扱いで『こよりぼん™️』と記載することとなっております。
あー長くなってしまいました。
こんな登録とかしないでも気持ちよくデザインしていければいいなぁと思うのですけれど、社会は法律で秩序が保たれているというのが厳しい現実ということで、ほんっとーにこの歳になって、オトナの世界に足を踏み入れた感…です。
ということで、デザイン、引き続きがんばります☆