ボビンレース一般に関するお話があまりに少ないのが申し訳ないので、
ちょっと、ピンのお話を。
ボビンレースは、織る台の上に台紙を乗せて、デザイン通りに各所各所にピンつまり待ち針のようなものを打って形を固定しながら織り進むレースです。
で、織り方や、使用する糸によって、そのピンも使い分けが必要になります。
織り方でいうと、
デュセスとかホニトンとかロザリンとかフラワーワーク系など、いったん打った針がじゃまにならないように全部クッサン=織り台に埋め込んじゃうタイプか、
トーションやバンシュみたいに一方向に織り進むだけなど、途中まで刺せば埋め込まなくてもOKなケースとか、臨機応変になります。
使用糸は、超極細か太めの麻糸かで言えば、デザインの縮尺が変わってきますから、エジプト綿120番以上なんかの細い糸を使うときは、それ相応の針が無いとキレイに織りづらいことになります。
で、何が言いたいかというと、ほんとにこのピンの存在に助けられているんです…っていうピンがありまして、それをご紹介。
既にボビンレースを習っていらっしゃる方ならご存知の方がほとんどかと思いますが、
この2種類のピンが個人的にホントに使いやすくて、入手できるときにはストック用に必ず買い足しちゃってるくらい大好きなんです☆
いずれも、東京京橋の越前屋さんで買えますし、お取り寄せも可能だったかと。
W-17は、
デュセスやロザリンにぴったりな、完全に埋め込むのが簡単な短めサイズ。しかも、繊細で細かなピン打ちがしやすいヘッドの小ささ!
デュセスなんかは仕上げるまで埋め込みっぱなしにすることがほとんどかと思いますから、小さなモチーフではなく見栄えのするサイズを制作される場合、2箱くらい手元にあると安心♪っていうかんじでしょうか…
で、W-25なんですけれど…
これがもう、ワタシ、出会ったとき、
こんなピンが欲しかったんです〜と感涙モノでした。
要は、W-17の少し長めバージョン。
クッサンの留まり具合が良くないときとかに、デュセスで使うというお話もうかがったことがあります。
私はというと、バンシュを細い糸で織るときにピッタリで、
このピンに出会ってからバンシュはこのピンで織ってますし、あまりの使いやすさに、万が一無くなったらどうしよう…と買えるタイミングには必ず買い足してるくらい好きなんです〜
ホント、有り難いです…
ちなみに、デュアルデューティーとかの太い糸で織るときは、シルクピンを使っています^ ^
お道具って、つくってくださってる方々に、ひたすら感謝です。
ちょっとしたことで仕上がりが変わったり、織るのが楽しくなったりします…
《追記》
極細糸でバンシュを織るときのピンは、諸先輩方が長年、さまざまなピンを探して使い分けをされたりなさっているお話を、折に触れうかがうことがあります。
有り難いデス。
で、虫ピンの特殊なものからあれこれあるのですが、
そもそもバンシュ用のピンというのは無いか?というと、
ありマス。
国産には無く、本家本元のベルギーのピンで、
あちらのボビンレース関連のお店で取り扱いがあります。
バンシュを習っていらっしゃる方は、
各先生方のご指定のピンがおありかと思います。
ので、それを使うのが本来のピン使い、ということを補足まで。