バンシュの製図をしようと思ったきっかけは

バンシュといっても、ボビンレースを相当好きでない限り知らない方がほとんどではないかと思うのですが、
アンティークの連糸タイプのボビンレースの中でも、その複雑さや美しさ、繊細さで、ひと目観た女子を虜にしてしまう(笑)ような、そんな魅力あるレースのひとつではないかと思います。

で、アンティークのバンシュは基本的にボーダーしか存在しないわけです。
なぜなら、請け負った織り子さんたちが延々と繰り返しのパターンを織るようなシステムだったので。

で、何が問題かというと
ボビンレースが好きで、使えたり、飾るにしても何らかのかたちに仕立てたいと考えた時、まず思いつくのはハンカチなわけですが、やっぱりコーナーはヒダヒダではなくってフラットなコーナーにしたいわけです。
が、90度で曲がるようなアレンジはアンティークにはありませんから、そこでフリーズ…

といいますのも、バンシュは、アンティークの書き起こしパターンの本はそこそこ出版されてきているんです。
私の場合は、この本を海外から取り寄せて、うっとり眺めているだけの時期がありました。
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通常のバンシュの製図は、バンシュ専用の製図用紙などもブルージュで考案されたおかげで、ある程度のシステムに沿ってオリジナルの製図を試みることは、学ぶ機会さえあればある程度ハードルが低くはなってきているかもしれません。

が、コーナー製図っていうのは、ガイドになるグリッドも90度の場合は使えず、基本、そこだけはほぼフリーハンド状態で描き足すことになるんです。

で、バンシュ専用の製図用紙でデザインしたレースなら、まだ、扱いやすいかもしれませんが、
もともとがアンティークの場合、そもそも製図なんてしていない職人技の集合体〜なんていうファジーな世界なので、コーナー製図はほとんどファンタジーがモノを言う…そんなかんじなんですよね…

にもかかわらず、バンシュの予備知識が真っ白だった私は、
無謀にも、この本の中の好きなデザインのアンティークのレースでコーナーを作りたいんです♡と、ご本人にバンシュの素晴らしい著作が多くおありの師匠に、屈託無く持参したのが、師匠にレッスンを受け始めて2回か3回目くらいだったか…
冷や汗モノです…
でもまぁ、師匠のパターン集は販売スタートしたらあっという間に売れていってしまうので、過去の著作をgetしようとしてもなかなか難しいものが多いんですけれどね^ ^;

で、ブルージュで解読&考案されたオリジナルのバンシュレースの製図ノウハウを知る前だったので、
師匠の繰り出す専門用語がチンプンカンプンだったのですが、好みのコーナーデザインをラフで考えて、バンシュの糸の動きで前後の糸と糸がつながるように、適当に描いていくっていう作業は、理論が頭に入っていない分、けっこう飽きずにパズル感覚で楽しかったな〜(遠い 目)
もちろん、糸のバンシュ的な動きなんてそう簡単に体得できるようなシロモノではありませんから、師匠が訂正して描いていってお手本を示してくださるわけですが、
私が1週間くらい悩んでつなげたコーナー部分を、30分もしないで迷いのない美しい線で書き上げていかれるんです。
その様子を眺めているのが好きで(なんか魔法みたいな鮮やかさなんですもの…)、1つのレースで何パターンも考えて、徐々にバンシュに慣れていったかんじです。

ちなみに、バンシュの製図をしたい人は、以前はまずはコーナー製図から…っていうかんじだったらしいです。今はいきなりバンシュペーパーでの理論的な製図からスタートできるけれど。

コーナー製図も、そもそも本格的な製図は初めてだったから、道具類から興味津々。
大きな三角定規に、貼ってはがせるタイプの極太の紙テープ、90度を正確に取るための金属の特殊な定規にetc...
いろいろ皆さん、工夫して取り組んでいらっしゃるんだなと、レッスンにうかがうたびに膨大なメモが発生して、レッスン後は知恵熱が出そうだったものです(笑)

アンティークの美麗なレースは何百本も糸を使うようなデザインばかりですから、そのコーナー製図となると、初心者にはオススメしませんが、個人的にはすっごく良い経験になりました。

さてさて、長話になりました。この辺で。


by lacecafe | 2016-10-25 17:14 | ボビンレース
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